“何もしない”は、最高の何かにつながるんだ
Doing nothing often leads to the very best kind of something.
『プーと大人になった僕』より
『プーと大人になった僕』で注目をあびた、プーさんの“何もしないをする”という人生哲学。
映画本編でも描かれていますが、実はこれ、プーさんが40年以上大切に守りつづけてきた約束なんです。
このツイートの動画を見てみてください。
『プーと大人になった僕』を見る人にこれだけは押さえておいてほしい。
『くまのプーさん 完全保存版(1977)』でクリストファー・ロビンが言った「なんにもしないこと」とプーとした約束。#プー僕 pic.twitter.com/1QELJeAAee
— カスト (@mnhttnk) 2018年9月13日
100エーカーの森を去る前に、クリストファー・ロビンはプーにこう言っています。
『ねえプー 僕がいなくなってもここに来て 何にもしないってことをしてくれる?』
この約束から41年後、すっかり大人になったクリストファー・ロビンはプーと再開し、“何もしないをする”ことの大切さを思い出していきます。
それが2018年に公開された『プーと大人になった僕』です。
その物語は映画を見てもらえればいいとして、
この記事では、“何もしないをする”というプーさんの人生哲学について、さらに掘り下げて考えていこうと思います。
“何もしないをする”とはどういうことなのか、次の4点について一緒に考えていきましょう。
【ここだけの話】
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“何もしないをする”に関するセリフ集
ではまず、“何もしないをする”にまつわるセリフを振り返っていきましょう。
『ねえプー 僕がいなくなってもここに来て “何もしない”ってことをしてくれる?』
『くまのプーさん 完全保存版』で、クリストファー・ロビンが100エーカーの森を去る前にプーにかけた言葉です。
『プーと大人になった僕』が公開されるまでの41年間、プーはこの約束を守っていました。
『君は会社のために何でもしてくれると思っていたが…』
『プーと大人になった僕』で、クリストファー・ロビンが上司にかけられる言葉です。
大人はよく“〇〇のためなら何でもする”という言葉を使いますが、“何もしない”とは対象的ですね。
『あなたの人生は今ここにあるのよ あなたの目の前に』
仕事ばかりで家庭をかえりみないクリストファー・ロビンに、奥さんのマデリンがかけた言葉です。
私たちは“将来のために何かをしないといけない”と思いがちですが、人生は『今、ここ』にあるんです。
『どうしたらいい、どうしたらいい、どうしたらいい』
これも“何もしない”とは対象的な言葉ですね。
大人になったクリストファー・ロビンは、常に“何かをしないといけない”と思い込んでいるんです。
『プーと大人になった僕』では、こういったセリフが多くみられます。
『大人はよく"やれば何でもできる”って言うけど 僕はいつも“何もしない”をするよ』
大人はいつも子供に“やれば何でもできる”と励ましの言葉をかけますが、本当に“何でもできる”ことが良いことなんでしょうか?
プーは40年の間、“何もしないをする”という約束をずっと守り続けていました。
『“何もしない”は 最高のなにかにつながる』
『プーと大人になった僕』のメインテーマとなる一言です。
プーは“何もしないをする”達人で、みんなに本当に大切なものを思い出させてくれるんです。
どんどん“何もしない”が苦手になる私たち
大人になったクリストファー・ロビンとおなじように、私たち現代人は“何もしないをする”ことがどんどん苦手になってきています。
『私だって何もせずにいたいよ!暇がないだけ!』
そう言いたくなるかもしれませんが、本当にそうでしょうか?
忙しい生活を続けるうちに、“何もしないをする”のが下手になってきていないでしょうか?
例えば信号待ち。
周りを見回してみると、ほとんどの人がスマホを取り出して、SNSやラインをチェックしています。
あなたもほんの一分足らずの時間でさえ、何かをせずにはいられなくなっていませんか?
現代では、“何もしないをする”ことは、もはや難しいことなんです。
“何もしないをする”って具体的にはどういうこと?
ではそもそも、“何もしないをする”ってどういうことなのか、もう少し深く掘り下げていってみましょう。
まず思い浮かぶのは、言葉どおり本当に何もしないということです。
休日に1日中ベッドでゴロゴロして、『今日は何もしなかったな〜』というやつです。
でも多分、これは違うんですよね。
私が思うに、プーさんが言う“何もしないをする”とは
『自分の心に耳を澄ませて、本当にしたいことをする』
ということなんだと思うんです。
“何もしない”と言いつつ、少年クリストファー・ロビンは何だかんだ忙しい
『くまのプーさん完全保存版』で、クリストファー・ロビンはプーに“何もしない”とはどういうことかを教えています。
大人に「何するの?」ってきかれたら「なんにも」ってこたえてね そのまま外に行けばいいんだ
『くまのプーさん完全保存版』より
じゃあクリストファー・ロビンは外に出て何をしているかというと、プーたちと遊んでいるんです。
ハチに追いかけられるプーを救け出したり、
イーヨーのしっぽを修理したり、
しょっちゅうパーティーを開いたりしています。
“何もしない”と言いながらも、なんだかんだ忙しいんですよね。
『プーと大人になった僕』に出てくるセリフで、『“何もしない”で忙しい』という言葉がありますが、まさに少年時代のクリストファー・ロビンは“何もしない”をすることで忙しく過ごしていました。
大人からすると『本当に何もしていない』のと同じ
ですが、『“何もしない”で忙しい』という状態を大人は理解できません。
なぜなら、大人から見れば、100エーカーの森での出来事はすべてクリストファー・ロビンの空想でしかなく、ただのごっこ遊びにしか見えないからです。
大人にとっては本当に何もしていないのと同じに見えてしまうんです。
たしかに、もう小学生にあがる年齢の子供がずっと一人でごっこ遊びをしていたら、心配になるのが普通の大人ですもんね。
大人に「何するの?」ってきかれたら「なんにも」ってこたえてね そのまま外に行けばいいんだ
『くまのプーさん完全保存版』より
クリストファー・ロビンのこのセリフには、そんな背景があったんです。
“何もしないをする”とはどういうことか
ということで、だいぶ分かってきましたね。
結論をまとめましょう。
“何もしないをする”
↓
大人の価値観にしばられずに、自分の心に耳を澄ませて、本当にしたいことをすること
私はこういうことだと思います。
では最後に、大人になってしまった私たちはどうやったら“何もしないをする”を実践できるのかについて、私から2つの提案があります。
“何もしない”を実践するオススメの方法
私の提案は次の2つです。
① アニメ版『くまのプーさん』と『プーと大人になった僕』をセットで観る
② プーさん版『老子・壮士』を読む
アニメ版『くまのプーさん』と『プーと大人になった僕』をセットで観る
プーさんが好きな人でも、アニメ本編を観たことがある人って意外に少ないんじゃないでしょうか?
プーさんたちの日常を描いているだけで、すごーくゆるい内容なんですが、観ているうちに頭が空っぽになってくるのが心地いいんです。
忙しい大人の時間から開放されて、“何もしないをする”を体感できるので、本当にオススメです。
ちなみにプーさんシリーズは10本近く映画があります。
私のオススメは、この記事でも紹介した『くまのプーさん完全保存版』です。
そして、その40年後を描いた『プーと大人になった僕』をぜひ続けて見てみてください。
忙しい毎日に疲れている人なら、きっと「明日から生き方変えようかな」と思うはずですよ。
【ここだけの話】
『TSUTAYAディスカス』を使えばタダで観られる
『くまのプーさん完全保存版』と『プーと大人になった僕』は、実は『TSUTAYAディスカス』を使えば無料でみられます。
『TSUTAYAディスカス』はTSUTAYAが今力を入れている宅配レンタルと動画配信がセットになったサービスなのですが、登録から30日間は無料で試せるうえに、登録時にもらえる1,080円分のポイントを使えば、『くまのプーさん完全保存版』と『プーと大人になった僕』をどちらも無料で見ることができてしまいます。
期間内に解約すればお金はかかりませんし、レンタル派の人にも配信派の人にもオススメな裏ワザです。
プーさん版『老子・壮士』を読む
“何もしないをする”についてさらに深く知りたい人は、『老子』や『壮士』を読むのがオススメです。
『老子』や『壮士』は今から2000年以上前に、世界ではじめて“何もしないをする”という考え方を説いた、詩集のような本です。
プーさんの哲学のルーツといえますね。
そんな理由もあって、これまでにプーさんの言葉で『老子』や『壮士』をまとめた本が何冊か出版されています。
中でも私がオススメなのは、『くまのプーさん 心がふっとラクになる言葉』です。
1ページごとに、老子と壮士の言葉が一言と、プーさんのかわいいイラストがついています。
子供でも読める簡単さなのに、いくつになっても味わい深い、本当に価値のある一冊です。
ぜひ手にとってみてください!